柔の側面
三戦が剛柔流の「剛」なら、転掌は「柔」です。どちらも同じ三戦立ちで、同じように呼吸に注意して行いますが、転掌では握り拳の代わりに開いた掌が、回り、押し、引き、切るように、途切れない円の動きを描きます。
制定
転掌は、おそらく1920年代に、宮城長順先生が中国の「六機手」という形をもとに制定しました。宮城先生は開手の動きを短くゆっくりとした型にまとめ、三戦を補い、「剛柔」の名が約束する均衡を流派に与えました。
稽古法
体は三戦と同じように締めたまま、手と腕は力を抜き、円の動きが滑らかに流れるようにします。呼吸は一つひとつの動作に寄り添い、柔らかな「逃れ」と「息吹」を交互に用います。構えを保ちながら手を軽やかに動かすこと、それこそが転掌の難しさです。
転掌が教えるもの
- 剛柔流の開手の受け:掛け受け、引き受け、回し受け。
- のちにカキエで鍛える、接触の感覚。
- ゆっくりとした調子での呼吸の制御。
- ひとつの動作のなかで緊張と弛緩を切り替える力。
転掌はすべての段級で稽古され、三戦とともに剛柔流を象徴する一対の型をなします。